HomeKitは、アップルが提供するIoT技術と対応製品群を指す言葉で、これまでの生活を大きく変える存在となっています。 特徴としては、照明器具や温度計を始めとして、冷暖房器具にホームカメラなど、幅広い製品に対応している点が挙げられます。 また、既に普及しているアップルのスマートフォンやタブレットで操作できるので、生活の質が向上したり、利便性が大幅に高まると評価されています。 一方で、HomeKitと切っても切り離せないのは、各端末を無線で結ぶ、WACと呼ばれているテクノロジーです。 WACとは、HomeKitを陰で支えているソフト面での技術のことで、対応製品に組み込まれています。 更に、開発者向けのソフトウェア開発環境が提供されていますから、このテクノロジーはHomeKitの普及を促進する意味で、なくてはならない技術だと考えられます。
これまでも、スマートフォンやタブレットを始めとした、携帯端末のソフトウェア開発を自由に行うことはできていました。 WACでは、開発者の注目を端末側から周辺機器、つまりアクセサリ側にも向けさせ、住宅内での快適性を向上させる方に舵を切った方向性が見え隠れします。 開発者がWACを使って行えるのは、端末を通して行うHomeKit製品の制御、あるいはセンサーから得られるデータの収集などです。 従来のIoT製品は、それぞれがインターネットに接続していても、制御が行える端末が制限されていたり、同じメーカーの製品に限られる制約がありました。 しかし、アップルはよりオープンなテクノロジーを公開することで、開発を促進するだけでなく、様々な制限を解決することに成功しています。 まだまだ対応製品は限られますが、同時に発展の可能性を秘めていることを意味しますから、今後の普及や製品の増加に期待できるでしょう。 今の所、日本での知名度は上昇の途上ですし、開発者向けの資料は公式を含めて揃いつつあります。 アップルでは既に、音声認識アシスタントを開発者向けに開放していて、サードパーティー製の対応アプリが充実を見せ始めています。 それはつまり、照明や家電を音声で操作できる状況を生み出していますから、アップルの判断は開発者と消費者の双方にとって、魅力的な決断だと評価可能なはずです。 今後も、アップルは優れた技術を少しずつ開放することで、消費者の利便性に貢献して行くものと思われます。 端末や製品の連携に加えて、快適な生活の実現を支えているWACは、活用シーンが広がることで重要性と価値が増す、そういった技術となり得るでしょう。