Apple Developer Programへの参加についてはWEB上に多くの記事が存在するのですが、MFiライセンスプログラムへの参加方法については記事が見つけられず、試行錯誤した為、記事にしてみました。
MFi Program への参加
まずはMFi Programにアクセスします。このページは日本語で表示されるようですが、以降のページは英語になります。
ページにアクセスしたら右下の「今すぐ申し込む」ボタンを押下してMFi Programへの参加を申し込みましょう。
次のページではMFi Programへの参加における必要事項などが記載されています。
Determine if the MFi Program is right for your company/organization.
MFi Programはハードウェア開発者に向けたものであることが記載されています。また、留意事項として登録する為には、法人名が存在することが記載されています。
Create/register an Apple ID and submit an enrollment form.
Apple IDを新規登録して、各種情報を登録する必要があることが記載されています。既存の法人アカウントが存在するかもしれませんが、通常は新規にアカウントを作るように促されます。
私も法人アカウントを保有していたのですが、別途MFi Program用のアカウントを作成することにしました。なお、Apple Developer Programのサポートに問い合わせた際にも、MFi Programへの参加時に新規アカウントを作成するのは通常のフローであるとご回答頂きました。
Complete identity verification.
第三者機関によって身元確認が行われます。ここがよくわかっていないのですが、Cofaceという機関によって認証されるようです。
この後、ステップを進めるとこちらの機関で登録作業を行い、8,700円(2017年5月時点)程度支払いました。
Execute an MFi License.
身元確認が完了するとMFi使用許諾契約が交付されることとなります。
左下のContinueボタンを押下すると、Apple IDの認証画面になりますが、既存のアカウントで認証後にMFiプログラムに参加していない旨のメッセージが表示されて、アカウント作成画面に誘導されます。
新規アカウントを作成するのに抵抗があるかもしれませんが、通常のフローとのことなので新たに作ってしまいましょう。
MFi Program専用ということで割り切った方がよさそうです。ただ、ここで作成したアカウントでApple Developer Programへの参加もできるようなので、1アカウントでMFi ProgramとApple Developer Programの参加も可能かもしれません。 [adsense]
会社情報を登録する
新規に作成したアカウントでログインすると、MFi Programへの新規登録画面が表示されるようになります。今後は上記のアカウント作成の画面は表示されなくなります。
担当者のFirst Name、Last Name、Email Addressは入力済みになっており、Corporate Domainを入力するようになっています。
その為、会社としてドメインを取得している必要がありそうです(多くの会社で取得済みだと思いますが)。
そして、入力フォームが表示されますので、粛々と入力していきましょう。
初めは会社情報の入力です。住所や連絡先などになります。
私は以下のように項目を入力しました。
- Job Title: Chief Executive Officer
- Phone: +81 (047) 718-5869
- Legal Company Name: EJP Inc.
- Address: 4-1911-7
- City/Town: Bokkemachi, Ichikawa-shi
- State/Province: Chiba-ken
- Country: Japan
- Corporate Website: earley.jp
必須項目ではない個所は特に記入しませんでした。
Postal Codeくらいはわかるので、入力してもいいかもしれません。
右下のContinueを押下すると、開発内容の登録画面に遷移します。 [adsense]
開発内容について登録する
会社の主要な開発内容と、会社概要を入力します。
Which of the following best describes your company‘s primary industry?
こちらについてはラジオボタンになっているので、適切なものを選択します。
Please provide a brief company overview:
こちらはテキストエリアになっていますが、私の場合は「Software development」とだけ記載しておきました。何か問題があったら指摘が来るだろう...くらいの気持ちで書いています。
Does your company own a manufacturing facility?
製造の為の工場を保有しているかどうかのようなので、私はNoとしました。
Please describe the type(s) of MFi accessories you intend to develop under this License.
開発するアクセサリの種類を記載します。私は誤って、以下のFAQsに記載されているテクノロジーを列挙しただけで登録してしまいましたが、それではダメでこれらを利用してどのようなものを開発するのかを記載する必要がありました。
- HomeKit technology
- Apple Watch Magnetic Charging Module
- Lightning and 30-pin connectors
- Authentication coprocessors
- iPod Accessory Protocol (iAP), the protocol used to communicate with iPhone, iPad and iPod
- AirPlay audio technology
- Wi-Fi Accessory Configuration (WAC) feature
- Headset Remote and Mic feature
- Lightning Audio Module (LAM)
- CarPlay technology
- MFi Game Controller technology
- MFi Hearing Aid technology
また、とりあえずMFi Programに登録したい場合は、登録理由を記載すればよいとのことです。
Additional Comments:
こちらについては私は入力せずに右下の「Continue」を押下して、次の画面に遷移しました。 [adsense]
秘密保持契約(NDA)の締結を行う
次の画面では秘密保持契約の締結を行います。記載されている事項に同意できたら、右下の「Agree」を押下して、入力した情報の確認画面になります。
入力内容に問題が無ければ右下の「Submit」ボタンを押下します。
この後、しばらくすると上記した第三者の認証機関であるCofaceへの登録を促すメールが送られてきますので、登録を行うこととなります。
Cofaceへの会社情報登録
受信したメールに記載されている「Proceed to Identity Verification」というボタンを押下すると、Cofaceの会社情報検索ページに移動します。そこで、自社を検索してみます。弊社については検索結果に表示されませんでしたので、新たに登録を行いました。
検索結果の画面に「Create Company」というボタンがありますので、押下して会社情報入力ページに移動します。会社情報を入力して「Create」ボタンを押下します。
こちらの登録完了がとても遅くて、私の場合は24営業日ほどかかりました。
「MFI Enrollment - Identity Verification Complete」というメールが送られてくると思いますので、そちらを確認して再度、Cofaceで会社検索を行いますと、自社情報が参照できるようになっています。
ただし、この時、弊社の会社名は「EJP Inc.」を期待していたのですが、検索結果に表示されているものは、「EJP K.K.」となっていました。
日本の企業なので、この辺りは自動で付与されてしまったのかもしれません。
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上記メールに問い合わせフォームへのアドレスが記載されていますので、必要事項を記載の上、会社名をEJP Inc.としてくれないか問い合わせてみました。
ちなみにメールは以下のような内容です。
Hello, I rececived "MFI Enrollment - Identity Verification Complete". I found my company by "COMPANY SEARCH". But, company name is different my company. My company name is: EJP Inc. "COMPANY SEARCH" result is: EJP K.K. Can you modify company name? EASY number is: XXXXXXXXX Regards,
念のため、「MFI Enrollment - Identity Verification Complete」のメールに含まれるEASY numberというものも記載しておきました。
私の場合、翌日にはCofaceから連絡があり、変更できるかもしれないので、追加情報をくださいとのことでした。
「TDB Company Code」というものが必要なようです。初めて聞いたのですが、帝国データバンクが管理する企業コードの様です。こちらから検索が可能です。弊社は先日、帝国データバンクからの調査がはいったので、検索結果に表示されました。
一度も調査が来ていないと検索結果にでてこないかもしれません。
検索結果に「企業コード」というものがあるので、そちらをメモします。また、この情報だけで「EJP K.K.」を「EJP Inc.」に変更できる要素になるのか不安だったので、併せてD-U-N-S Numberも記載して、メールを返信しました。
すると、翌日頃にすぐ返信があり、対応してもらいました。Cofaceへの検索結果も数日で反映されました。一度、レコードが生成されていれば変更に関する対応は早いのかもしれません。
Cofaceへの登録に時間を要することと、MFi Program登録時にアクセサリー種類に関する記載を誤ったため、未だに完了にはなっていませんが、あとは、AppleのMFiチームから連絡があるのを待つのみかと思います。
完了次第、追記したいと思います。