電気街は掘り出し物の宝庫だ。 財宝を掘り当てようと、トレジャーハンターが集まってくる。 [adsense] 狙いを定めたハンター達の目は恐ろしくも感じてしまう。 しかし、こちらも負けてはいられない。 とにかく安く手に入れたい。財宝ってほどでなくても、まずはパソコンを組み上げたい。 しばらく散策しながら、お目当のものを探していく。 なかなか欲しいものを見つけると言うのは難しい。 いくら探しても見つからない。 すこし休憩しよう。行列ができているとんこつラーメンの店に入ることにした。 行列ができていてもラーメン屋ってのは流れが早いからすぐに入店できる。 豚骨の香りがすこし鼻につくけど、それがまたいい。 クサイものって、なんだかクセになる。 結局、替え玉も頼んでしまった。食欲が満たされたところで、宝探し再開だ。 と思ったのだが、慣れない街で、慣れない買い物、満たされた食欲。 パソコンのことなど、すこしどうでもよくなった。 とりあえず、公園のベンチに向かい、一服をすることにした。 「はあ...」 やっぱり帰ろう。 張り切って電気街まで来たけど、思うようにいかないし、疲れがどっと溜まった。 また、改めて買い物に来よう。 こういうところが自分のダメなところだと感じている。 なかなかゴールまでたどり着くことができない。 やると決めたクセにすぐに折り返してしまう。 それは単純に、そこまでしなくても現状に不満がないからだ。 なんだか悪い癖が体に染み付いてしまっているのかもしれない。 帰り道にそんなことを考えたが、すぐにどうでもよくなった。 まあ、なるようにしかならない。 ※この物語はフィクションです。 < 第6話へ戻る